10/24/2023

Nivada Grenchen F77【レビュー】

Nivada GrenchenのF77というラグスポモデルです。Nivada Grenchen(ニバダ・グレンヒェン)は1879年創立でアンティークウォッチが有名なブランドです。クォーツショック後に休眠していましたが、2019年にマイクロブランドとして復刻しました。

なお日本ではHMSが代理店となっていますが、Formexのような地域レギュレーションはなく日本でも直販サイトから購入可能です。

APロイヤルオークなどに似たデザインですが、そもそもF77のオリジナルは1970年代に発売されており、GPロレアート・Tissot PRXなどと同様1972年リリースのロイヤルオークに影響を受けたといわれている時計です。


【購入の流れ】

プリオーダーのような形だったのでオーダー日から起算せず、発送日から起算しました。実際オーダー日から発送までは2週間以上かかっています。なお23/10現在もF77はプリオーダーとなります。

1日目:Fedexで発送
6日目:自宅に到着

【スペック】

ブランドNivada Grenchen
モデルF77 with Date
カラーBlue
ムーブメントSOPROD P024
ケース径37mm
ケース厚12.6mm
素材SS
防水10ATM
リューズねじ込み
重量 (16cm)117g
購入価格1150USD


【レビュー】

ロイヤルオークっぽさは若干ありますが、レトロ寄りのデザインですしだいぶ違った雰囲気に見えますね。文字盤も彫り込みがしっかり入っていますし、針・インデックスなどの造作も綺麗です。またデイトが文字盤同色カラーになっているのはポイント高いですね。実はロイヤルオークも持っているのですが、普段使いできる価格の時計ではないのでこちらの時計の方がだいぶ稼働率が高いです。

ブレスは華奢な感じはありませんが、結構軽いです。バックルもアジャスタブルで使いやすいタイプです。少し惜しい点を挙げるとラグ to ラグが長めなので少しラグ部分が浮く感じがあります。とはいってもそこまで装着感がスポイルされた感じはなくフィット感は良好です。

ムーブメントは手持ちでは初となるSOPROD P024です。ETA2824-2互換ですので特筆するところはないですが、平置日差は+5秒程度で精度良好でした。


【写真】

Nivada Grenchen F77 正面
ベゼルは厚め。ベゼルのビスが揃ってるのがいいですね

Nivada Grenchen F77 着画
腕回り16cmでの着画

Nivada Grenchen F77 ラグ
ラグtoラグが少し長めで腕回り16cmだと少し浮く


Nivada Grenchen F77 文字盤
文字盤は彫りも綺麗でインデックス・針も高品質

Nivada Grenchen F77 側面
風防はレトロなドーム型

Nivada Grenchen F77 リューズ
リューズの側面

Nivada Grenchen F77 裏面
裏面はスケルトンなし

Nivada Grenchen F77 ブレス
ブレスは少し薄め

Nivada Grenchen F77 バックル
バックルはアジャスタブル

Nivada Grenchen F77 夜光
夜光の光量は少な目。バーインデックスは光りません

Nivada Grenchen F77 重量
重さは117gでかなり軽め



10/23/2023

Formex Essence 39【レビュー】

Formexというスイスのブランドの時計です。日本ではクロノセオリーが代理店となって取り扱っています。

正直こちらの時計はマイクロブランドの定義から少し逸脱した部分があり、どう取り扱うか悩みました。直販サイトでも購入可能なのですが、日本へ発送する場合は自動的に代理店価格(直販価格より2-30%高い価格)が自動的に適用されてしまいます。本来であればこういったしがらみがないのもマイクロブランドの良さの一つなのですが、残念ながらそのあたりが大きくスポイルされています。

しかもクロノセオリーの品揃えが悪く、一部の限定モデルは
 ・クロノセオリーでは売り切れ(プリオーダー不可)
 ・直販サイトはプリオーダー可なのに日本へ発送不可
という最悪の状態。私が欲しかったMother of Sky文字盤のモデルがまさにその対象となっており、クロノセオリーにメールをしたけど全く埒が明かず結局購入できませんでした。

個人的には代理店があっても構わないのですが、直販でも買っても価格が代理店価格であったり、そもそも直販から買うことを規制されてしまうとなると代理店の存在意義がよくわかりません。ブティックを維持するための中間費用なんて払いたくないですし、時計自体は良いのに本当に残念極まりないです。


次点候補が今回購入したDegradeというチャコール系の色味でしたが、上記経緯があり、何としてでもクロノセオリー以外から購入したくてEUの代理店と交渉して入手しています。なおMother of Skyモデルはどの代理店でもプリオーダーできませんでした。

ちなみに海外発送は本当はレギュレーション上NGらしく、迷惑がかかってもいけないので今回に限りシリアルは隠します。購入店舗については問い合わせ頂いてもお答えできません。

【購入の流れ】

1日目:Formexのサイトで各国代理店を調べて片っ端から日本へ発送できないか確認
4日目:発送可能な店舗を発見。現地のVATを除いた金額+送料で価格交渉
7日目:決済方法などを確認して購入
9日目:DHLで発送
15日目:自宅に到着

今回は前段の交渉などが長かったため時間がかかりました。少し安い金額での入手となりましたが、面倒ごとが苦手なら労力には見合わないと思うので大人しくクロノセオリーで買った方がいいかもしれません。

【スペック】

ブランドFormex
モデルEssence 39
カラーBrown
ムーブメントSW200-1 (COSC)
ケース径39mm
ケース厚10mm
素材SS
防水10ATM
リューズ非ねじ込み
重量 (16cm)125g
購入価格1333EUR(送料込)

【レビュー】

購入にあたりすったもんだありましたが、時計自体は大変良いものだと思います。特に欧州価格である20万強の時計と考えると出色の出来ですね。スウォッチグループいえばロンジン以上オメガ以下というような品質です。

文字盤はブラウンとグレーの混じったようなチャコール系の色味ですが、非常に存在感があります。横のラインの彫りも入っているため、のっぺりした感じにならず満足度が高いです。

ブレスは微調整の効かない両開きタイプなのですが、独自性の高い「サスペンションシステム」を採用しており、多少タイト目にセッティングしても手首を曲げたときは時計自体が少し浮き上がる構造のため苦しくなりません。少しわかりにくいですが、GIF動画で見ると腕を曲げたときに少し文字盤が浮き上げるのがわかるでしょうか。

ムーブメントはCOSCのSW200-1となっており、平置き日差+3秒と申し分ないです。

【写真】

Formex Essence 文字盤
文字盤は陰影があり美しい

Formex Essence 裏面
裏面のシリアルは隠しています

Formex Essence リューズ側
インデックスも立体感あり

Formex Essence 側面
ベゼルのボルトが特徴的

Formex Essence 文字盤アップ
文字盤や針の仕上げも丁寧

Formex Essence ブレス
ブレスのコマは細かめ

Formex Essence バックル
バックルは両開きタイプ

Formex Essence 夜光
夜光は綺麗に光ってますが光量少な目

Formex Essence 重量
腕回り16cmでの重量


Cerina DS Action Diver 【レビュー・番外編】

Certina(サーティナ)というスイスブランドの時計です。Certinaは日本未発売ですがスウォッチグループの企業ですので「マイクロブランド」ではありませんが、価格帯は近いですし、日本で入手不可という点も似ているので参考掲載します。

チタンのダイバーズを探している中で海外の記事でこちらの時計を見つけてどうしても欲しくなってしまい購入しました。

【購入の流れ】

1日目:eBay で購入
2日目:DHLで発送
6日目:自宅に到着

私が購入したのはWatchmaker78というセラーですが、なんとウクライナの時計店!!ウクライナからの発送はいろんな意味で心配でしたが、倉庫はビルニュス(リトアニア)にあるようでそちらから発送されてすぐに到着しました。
ちなみに店舗のスタッフの方と少しメールでやり取りしましたが、とても気さくな方でした。ウクライナの戦争早く終わってほしいですね・・・。

【スペック】

ブランドCertina
モデルDS Action Diver
カラーGrey
ムーブメントPowermatic 80 (80.611)
ケース径38mm
ケース厚12.2mm
素材Titanium
防水30ATM
リューズねじ込み
重量 (16cm)95g
購入価格950USD(送料込)
※価格は当方購入時から値上げされており、1100USD+送料になっています


【レビュー】

39mm以下のチタンダイバーがどうしても欲しかったのですが、長らく見つからずやっと見つけた感じです。サイズ的にはアジア人にピッタリだと思うのでですが、日本導入されていなかったため全く知りませんでした。

時計自体は大変軽くて良いです。素材はブライトチタンではないので少しくすんだ印象ですが、実用時計としてはツール感があって好きです。サイズ的にも大変使いやすくて最近の休日は大体この時計をつけています。

文字盤はオーソドックなグレーですが、インデックスがターコイズなのが特徴的です。なぜか少しヨットマスターロレジウムを思い出すコンビネーションです(あちらはインデックスではなく秒針ですが)。一点惜しいところがあるとするとデイトがグレーかターコイズだったらもっと統一感のあるデザインだったかなと思います。

ムーブメントはスウォッチグループが誇るPowermatic 80で、Nivachronひげゼンマイなので耐久性も高いかと思います。日差は平置きで-15秒ほどでした(ちょっと残念)。


【写真】
Cerina DS Action Diver Titanium アップ
ターコイズのインデックス・針がとても綺麗

Cerina DS Action Diver Titanium 着画
腕回り16cmだとやはり38mmがしっくり

Cerina DS Action Diver Titanium 正面
大変見やすいデザイン

Cerina DS Action Diver Titanium 側面
ベゼルの仕上げも綺麗

Cerina DS Action Diver Titanium 竜頭
リューズの作りもよいです

Cerina DS Action Diver Titanium ブレス
ブレスは厚めですが、チタンなので軽い

Cerina DS Action Diver Titanium 裏面
裏スケではありません

Cerina DS Action Diver Titanium 夜光
夜光はしっかり塗布されています

Cerina DS Action Diver Titanium 重量
軽いは正義!91gはほんと楽

Citizen Tsuyosa 海外モデル【レビュー・番外編】

こちらも完全なメジャーブランドです。このTSUYOSAというモデルはネーミングセンスはともかく海外で非常に売れているモデルでして、日本でも最近発売されました。

今回私が購入したのは日本では発売されていないカラバリになります。TSUYOSAのようなラグの一体化したデザインの時計は好きなので購入を検討したのですが、日本発売モデルは少しのっぺりしたサンバースト文字盤が気に入らず日本で入手できないサンドブラスト文字盤のモデルを購入してみました。

こちらもマイクロブランドではないのですが、4万円前後ということで入門用として比較のために紹介します。


【購入の流れ】

サンドブラスト文字盤のモデルはNJ0151-88Lというモデルなのですが、主に東南アジア・オセアニアなどで売られています。少し調べたところeBayのAUDで販売しているショップが安そうでしたのでそちらで購入しました。

1日目:eBayでオーダー
3日目:シンガポールポストで発送
10日目:自宅に到着

ポストオフィス(郵便)だったのでDHL/Fedexに比べると少し時間が長くかかりました。

【スペック】

ブランドCitizen
モデルTsuyosa NJ0151-88L
カラーBlue
ムーブメントCal.8210
ケース径40mm
ケース厚11.7mm
素材SS
防水5ATM
リューズ非ねじ込み
重量 (16cm)121g
購入価格386AUD


【レビュー】

文字盤はなかなか良くできています。サンドブラストのザラつき具合もよく塗装も放射状に色味が変わる感じで安っぽさはありません。自画自賛というわけではないですが、日本発売モデルの文字盤に比較するとこちらの方が高級感があるかなと思っています。ただ日付表示がいけてないですね。レンズの拡大率も悪いですし、そもそもCitizenの8200系のフォントはダサいです。

一方でブレスは見た目は悪くないのですが、重さ121gにしては重量バランスが少し悪く装用感が少し気になりました。36000円と思うと当然ですが、せめてCal.9015を積んでくれたらよかったのですが8200だと少し厚みもある感じです。スペック上は11.7mmでそれほどでもないのですが、形状の問題でしょうか。

ムーブメントは平均的な8200といった感じで平置日差+20秒程度でした。

【写真】

Citizen Tsuyosa NJ0151-88L 正面
陰影があり真正面の印象は良いです

Citizen Tsuyosa NJ0151-88L 文字盤
ロゴは少しチープな感じ

Citizen Tsuyosa NJ0151-88L 着画
腕回り16cmでの着画

Citizen Tsuyosa NJ0151-88L 裏面
裏面はスケルトン

Citizen Tsuyosa NJ0151-88L ブレス
ブレスは見た目より軽い印象

Citizen Tsuyosa NJ0151-88L 側面
側面

Citizen Tsuyosa NJ0151-88L リューズ
リューズが真横じゃないので巻き上げはしにくい

Citizen Tsuyosa NJ0151-88L 夜光
夜光は青ではなく緑系の光り方

Citizen Tsuyosa NJ0151-88L 重量
思ったより重量は軽めです

10/22/2023

Zelos Swordfish【レビュー】

Zelos(ゼロス)というシンガポールのブランドの時計です。

またまたオレンジ系の色味です。本当はデイト付のチタンモデルが欲しかったのですが、こちらのブランドはかなりローテーションが早いようで、現在のラインアップではチタンケースで好みのカラバリがありませんでした。そのためサイズ感からかなりヘビーそうだなと思いつつ、Ember Orangeとその夜光のカッコよさに抗えず購入しています。

【購入の流れ】

1日目:Zelos の直販サイトでオーダー
3日目:DHLで発送
7日目:自宅に到着

発送から到着までかなり早いですね。

【スペック】

ブランドZelos
モデルSwordfish 40mm
カラーEmber Orange
ムーブメントNH35
ケース径40mm
ケース厚12mm
素材SS
防水20ATM
リューズねじ込み
重量 (16cm)153g
購入価格299USD

【レビュー】

この時計の夜光は本当に特徴的です。普段は黄色寄りのオレンジですが、しっかり蓄光すると暗いところではレモンイエローのような特徴的な光となります。今まで見たことないタイプだったので新鮮です。

厚みは12mmとのことですが、10mm台の他の時計に比べるとかなり厚く感じます。Yシャツの袖には入らない感じです。そして40mmのダイバーズはやはり重いです。腕回り16cmで153gあって同じ腕回りのミルガウスより重いですね。とりあえず夜光が綺麗なので時計ケースに入れて飾っておきます。

ムーブメントはセイコーNH35となっており、平置き日差が-28秒程度でした。少し誤差が大きいですが、セイコー5向けの廉価ムーブメントなので致し方ないかなと思います。

【写真】
Zelos Swordfish 文字盤
ブラックとイエローのコントラストが素敵な文字盤

Zelos Swordfish 着画
腕回り16cmでの着画

Zelos Swordfish 側面
横から見ると結構厚い

Zelos Swordfish リューズ
針もデイトも黒で統一

Zelos Swordfish ブレス
ブレスも結構しっかりした作り

Zelos Swordfish バックル
バックルはプッシュアジャスター付

Zelos Swordfish 裏面
裏面はスケルトンなし

Zelos Swordfish 夜光
これが特徴的な夜光

Zelos Swordfish 重量
40mmで150g超はかなり重い